赴任マネージャーのための決算書活用講座(6) 「貸借対照表とは何か?」
2019/02/21
前回は「変動損益計算書の分析の手順とポイント」を投稿しました。今回は、「貸借対照表とは何か?」についての記事です。
6.貸借対照表とは何か?
一般に「企業の財政状態を表す決算書」と言われます。左側には企業がどんな資産をいくら持っているか?が、右側にはその資産を購入するためにどのようにお金を調達したか?が明らかになってています。
(1)資産の部
企業がそのビジネスをするためにどのようにお金を使っているか?、どのような思想で経営しているか?がわかります。メーカーでは通常、工場建設をするので、貸借対照表の土地建物が多額になりますが、経営方針としてリースやファブレスで運営するという場合は、土地建物の金額がそれほど大きくなりません。また、企業によっては、在庫を多く抱えて、お客様のニーズに即応できるようにしているなどの戦略をとっている会社もありますが、この場合、在庫の金額が同業他社に比べて多くなりがちです。
(2)負債及び資本の部
自分のお金で資産を購入すれば、他人からの借金で購入するよりも、借金返済リスクがなくなりますので、経営上は安全です。負債と資本の割合が大切です。
(3)日中比較
ほとんど変わりません。日本の貸借対照表が理解できれば、中国の貸借対照表はほぼ理解できます。
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次回は、貸借対照表を活用するポイントについて投稿します。