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再生計画の本質は、事業の収益力!(プロトピックス6月号)

アタックスグループ 代表パートナー 公認会計士・税理士 林公一
執筆・取材・講演等の依頼

民事再生企業、4%が再倒産。結構、衝撃的な数字である。筆者は、この8年間で100社近い企業再生に関与してきた。その中には、民事再生法適用に代表される法的強制力をもった企業再生や、全債権者の同意に基づく金融支援を得る私的整理といわれる企業再生方法も含まれる。


法的整理にせよ私的整理にせよ、債権者は自ら債権カットや長期期間にわたる債権回収を強いられる。当然、金融支援を受ける企業は、その支援分だけ資金負担が軽くなる。


民事再生法適用になった場合、無担保部分の債権の90%以上がカットになるのはザラである。債務返済に資金を回すこともなく、金利も減額になる。本来ならば、楽になった資金を本業に再投下することにより、事業を存続させ、ひいては成長させることが可能なはずである。


例えば、JALが法的整理をしたにもかかわらず値引き攻勢をかけていることはけしからん、とANAが主張することは、的外れなことではない。


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再生企業はもともと信用毀損等のハンディを負っているが、それに見合う分の金融支援を得ている。本来ならば円滑に再スタートがきれるはず。しかしながら、実際にはうまくいかないケースが最近、多々見られる。


ここにおいて、金融支援の本質を理解しておくべきである。金融支援はあくまでも債権カット等の負債の調整だけであって、事業そのものを変革するものではない。したがって、金融支援によって一時的な資金負担が減っても、本業そのもので利益を稼ぐことができないのであれば、事業の再生はありえない。


民事再生計画策定時には、継続的に利益を稼ぐ力は検証されている。そうでなければ、計画の認可はおりないはず。それでも二次破綻する企業が増えつつある。それだけ当初の想定を超える経済環境の変化が再生企業を待っているということである。


記事にある赤字計上会社の241社が再倒産の憂き目を見ないようただ願うばかりである。


<参考記事>
「民事再生企業 4%が再倒産」2010年4月20日(火)日本経済新聞 朝刊



林公一の主な専門分野

アタックスグループ代表パートナー 公認会計士・税理士

KPMG NewYork、KPMG Corporate Finance株式会社を経て、平成11年 アタックス入社。KPMGでの経験を活かし、現在は、事業評価や事前(買収)調査を担当すると同時に、株式公開プロジェクトにも参画。過去9年の外国企業との関連の中から学んだ経験を活かして、主にコーポレイトガバナンスの観点からアドバイスを送っている。

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