書籍
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日本でいちばん大切にしたい会社坂本光司 著
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著者紹介
浜松大学教授・静岡文化芸術大学教授等を経て2008年4月より法政大学大学院政策創造研究科(地域づくり大学院)教授、及び法政大学大学院イノベーションマネジメント研究科(MBA)客員教授。
他に、国、県、市町や商工会議所等団体の審議会や委員会の委員を多数兼務。
専門は中小企業経営論・地域経済論・産業論。
編著書に「中国義烏ビジネス事情」「私の心に響いたサービス」「消費の県民性を探る」「選ばれる大企業、捨てられる大企業」「地域産業発達史」(以上、同友館)、「この会社はなぜ快進撃が続くのか」(かんき出版)他多数がある。アタックスグループ 顧問。
著者より
本書の第1部で、私は「会社経営とは『5人に対する使命と責任』を果たすための活動」であるとして、経営の目的を以下の5つに定めています。
1.社員とその家族を幸せにする
2.外注先・下請企業の社員を幸せにする
3.顧客を幸せにする
4.地域社会を幸せに、活性化させる
5.株主を幸せにする
多くの経営書では、会社は株主のものである、と書いています。また、「会社は誰のものか」という議論では「株主のもの」という考えが支配的で、経営の目的も「顧客満足」とか「株主価値の最大化」などということが当然のようにいわれます。
しかし、私は、会社は顧客のためのものでも、まして株主のためのものでもない、と思います。社員が喜びを感じ、幸福になれて初めて顧客に喜びを提供することができる。顧客に喜びを提供できて初めて収益が上がり、株主を幸福にすることができる。だから株主の幸せは目的ではなく結果である――これが私の考えです。
第2部で、この点を実証する「日本でいちばん大切にしたい会社」を紹介します。
本書を通して、働くことの意味、会社という存在の意味を、考えていただければ幸いです。
目次
はじめに
第1部
会社は誰のために?
- 「わかっていない」経営者が増えている!
- 会社経営とは「五人に対する使命と責任」を果たすための活動
- 業績ではなく継続する会社をめざして
- 業績や成長は継続するための手段にすぎない
- 社員は利益だけを求めているわけではない
- 「多くの人を満足させる」こと。それが会社の使命
- 経営がうまくいかない理由は内側にある
- 中小企業にしかできないことがある
- 日本で大切にしたい会社を増やそう
- 続けていくことの大切さ
第2部
日本でいちばん大切にしたい会社たち
★1
日本理化学工業株式会社
障害者の方々がほめられ、役立ち、必要とされる場をつくりたい
- 社員の七割が障害者の会社
- 「私たちが面倒をみますから」
- 誰でも何かの役に立ちたい
- 人を工程に合わせるのではなく、工程を人に合わせる
- 多くの企業が逃げている現状
- 「おれたちまでおかしいと思われる」
- 新製品の開発に向かって
- みんなが支えてくれる会社づくりを!
- 消費者にできることがある
- 五〇年の歳月の重さ、あたたかさ
- 社員の家族が喜ぶ会社
- 世代から世代へ受け継がれていく志
- 気配りには気配りで応えたい
- 自分たちにできることを考えよう
Column
重度の障害をもつ彼女だからこそ、わが社が採用しなければ
株式会社ファンケルスマイル
★2
伊那食品工業株式会社
「社員の幸せのための経営」「戦わない経営」を貫き、四八年間増収増益
- 四八年間増収増益という驚異の会社
- 斜陽産業のなかでも成長は続けられる
- 「いい会社をつくりましょう」
- 会社は社員の幸せのためにある
- 地を這うような伸びでいいから継続することが大事
- 「お客様の希望に応えてあげてください」
- 自社で考え、自社で創って、自社で売る
- 敵をつくらず、オンリーワンに
- 常に工夫し、未来に投資する
- 一〇〇年カレンダーを貼っている意味
- 会社の原動力は経営者で決まる
- 一人の社員も危ない目にあわせない
- 市民が憩う、開かれた会社
- 公園に通学路……「これが会社の敷地なの?」
- 朝早く掃除、休みを利用して植木の手入れをする社員たち
- 「こんな会社、初めてです」バスガイドも感激
- 社内のおみやげコーナーでの心配り
- 通勤中でも買い物中でも気配りを忘れない社員たち
- 目先の利益よりも継続を心がけて
Column
七五年間連続増収企業は、「社員がハッピーなら会社もハッピー」
ジョンソン・アンド・ジョンソン株式会社
Column
三年間入院した社員にずっと給料・ボーナスを払い続けた
樹研工業株式会社
★3
中村ブレイス株式会社
「人を支える」会社には、日本中から社員が集まり、世界中からお客様が訪ねてくる
- 日本でいちばん辺鄙な場所にある会社
- 大都市から就職しにくる若者たち
- 人を支える社長の信念
- 過疎が進む故郷で、たった一人の創業
- 初めての社員は出社拒否?
- 両足をなくしたモンゴルの少年の手助けを
- 「あなたの席を空けて待っています」
- 「休みなんかいらない!」社員たちの熱い使命感
- 必要なものを必要としている人に・・新しい製品の開発
- 世界に一つしかない本当の物づくり産業を
- 責任が重く手間がかかる仕事から逃げている企業
- リーダーとは、人への思いが強い人
Column
難病になった娘のためにリフト付車椅子を開発
キシ・エンジニアリング株式会社
Column
骨粗しょう症の高齢者のために人工関節を開発
株式会社ホリックス
Column
「子ども」という弱者の視点で「飲むカメラ」を開発
株式会社アールエフ
★4
株式会社柳月
地域に生き、人と人、心と心を結ぶ経営を貫いていく
- 「お菓子の町」帯広にこだわる会社
- 泣いている子を笑顔にさせるお菓子の魅力にとりつかれ
- 最低限の生活を維持し、すべてを開発にかける
- 「五つの使命」に忠実に従った経営活動
- お客様から愛される、心を結ぶ会社
- おいしさが二人を近づけた縁結びの菓子
- 教育も経営も基本は「感動」
- 競争率一〇〇倍! 学生も殺到するその魅力
- 三万四〇〇〇平方メートルのスイートピア・ガーデン
- 同業者もいっしょに盛り立てる
- 「心を結ぶ」という原点を忘れない会社
Column
心のやさしい子どもたちを育てるために、五〇年間詩集を発行
柏屋
★5
杉山フルーツ
「あなたのお客でほんとうによかった」と言われる、光り輝く果物店
- さびれた商店街に輝く右肩上がりの小さな店
- やって来た婿養子
- 「このままでは店がつぶれる!」昼行灯、目覚める!?
- 生き残りをかけた改革
- お客様の都合に合わせた結果の「年中無休」
- 高価なメロンが年に八〇〇〇個も売れてしまう
- 故郷の母にコミュニケーションとなる果物を
- 若い二人の門出にそえた、採算度外視の贈り物
- 「あなたのお客でよかった」と言われる経営
- 小売店からメーカーをめざして商品開発にも注力
- 杉山フルーツが教えてくれること
「とうてい大切にできない会社」と「心から大切にしたい会社」
おわりに

