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2010年01月12日
なぜ経営者は「新規事業」を立ち上げ、投資・アイデアを出したがるのか?

 
 
「なぜ経営者は「新規事業」を立ち上げ、投資・アイデアを出したがるのか?」
 
ビジネスレポート 文責:(株)アタックス・セールス・アソシエイツ 取締役副社長 横山信弘
 
 
 
日本経済新聞社が社長100人にアンケートを実施し、その結果として公開された2010年の経営課題1位が同数で並んだ。
http://www.nikkei.co.jp/report/shacho/20091221a2ccl003_21.html
 
その1位の経営課題というのが、「製品・サービスのコスト低減」と「新しい収益源の確立」である。記事には「デフレを意識した取り組みが目立った」と書かれているが、このアンケート結果を見て筆者はいささか危ういものを感じている。
 
 
厳しい時代が続いている。
 
企業体力をつけるうえで、これまで以上に多くの企業が収益力のカイゼンに腐心している。収益をアップさせるためのテクニックは単純で、「売上アップ」と「コスト削減」、これを愚直なまでに取り組んでいくこと、それ以外にない。
 
しかしながら実現性という観点から検証してみると、この2つのファクターは対照的である。
 
「コスト削減」は短期間で効果を実感できるだろうが、「売上アップ」は中長期に渡る取り組みが必要である場合が多く、かつ実現するかどうかは不確実だ。そう考えると、売上アップのためには、いかに確率の高い施策を日々の企業活動のなかにどう組み入れていくか、ここが勘所である。いわゆる「地道な努力」が求められるのだ。
 
今回1位となった経営課題のうち、筆者が強い違和感を覚えたのは「新しい収益源の確立」を経営課題として多くの社長が挙げたことである。「新しい収益源の確立」とは、商材やビジネスモデルを新たに開発し、新事業を軌道に乗らせ、本業とは異なる収益の柱を立てる、という意味であろう。
 
前述したとおり、「売上アップ」実現のために一足飛びのメソッドなど存在しない。したがって「新しい収益源」を構築するためには潤沢なリソース(人・物・金・情報)はもちろんのこと、十分すぎるほどの時間と忍耐も事前に用意しておかなければならない。
 
つまり「新しい収益源の確立」に賭けることができる経営者というのは、経営資源と、経営者の内面を満たす精神的な余裕の双方を持ち合わせていなければ実現することはあり得ない、ということである。
 
ゆえに、もしも本業が立ちゆかなくなり、このままでは業績回復の見通しが立たないとしても、安易に新規事業の立ち上げなどに目を向けるべきではない。コア事業の業績が悪化しているのであれば、まずはコスト構造を身の丈にあわせること、そして本業で利益を生む体質に改善させることが先決である。
 
本業で収益をあげられない組織が、新事業にチャレンジして美しい花を咲かせられるかというと、到底そんな甘い時代ではない。
 
いま何よりも大切なのは、「本業に立ち返る」ことなのだから。
  
 
 
 

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2010年01月12日 15:44